2009年10月19日月曜日

子宮がん検診で精密検査が必要といわれたら 3

 「行ったらすぐに検査してくれると思っていたのに・・・」とこぼした方がいらっしゃいました。確かに自分の体のためとはいえ、働く女性にとって平日に3回も仕事を休むのは大変なことです。しかも、まだ病気と決まったわけでもないからです。
 そこで検査の説明結果は夕診もやっているクリニックで行い、当日受診すればすぐに検査していただけるように出来ないものか?と考えました。ある意味一番大切なところを引き受けていただく訳ですが、がん検診の啓蒙のためには今後も必要性が高まるはずです。
 しかし、開院3年目の新参クリニックの厚かましいお願いを聞いてくれるだろうか?生意気と思われるかな?結果は・・・取り越し苦労でした(笑)。
 すぐに「やりましょう」と市立芦屋病院の先生方が手を挙げてくださいました。毎週金曜日と第2・第4水曜日なら特殊検査のために時間を工面していただけるとのことでした。これで患者様にも安心して検診を受けていただけると思います。
 これでアフターフォローの整備も出来ましたので、皆さんもぜひ検診にいらしてください。

2009年10月18日日曜日

子宮がん検診で精密検査が必要と言われたら 2

 「要精査」となった場合の再検査やHPV(ヒトパピローマウイルス)のチェックはクリニックレベルで十分可能ですが、問題はコルポスコープ(膣拡大鏡)による組織診断が必要になった場合です。悪性腫瘍の分野を熱心にやっておられた先生は別にして、個人クリニックでこの顕微鏡を準備しているところは非常に少ないのです。また検査結果によっては手術治療の必要がありますので、多くは近隣の大きい病院に紹介しているのが現状でした。
 私たち夫婦も今まで大きい病院の勤務医をやっていて同様の依頼を受ける立場でしたが、麻酔の必要もない検査とはいえ、器械の準備や観察には案外時間がかかるものでした。また検査後の出血の処置などもあり、外来の合間にちょっと診ましょうとはなかなかいきません。そこで、初診の時は検査の説明と検査の日時を決め、後日改めて来院していただいて検査という手順を踏みます。そして、1,2週間後に結果報告です。正直言って、この一連の診察手順に僕自身疑問を抱いたことがありませんでした。患者さんの側も病院とはそんなものだと思っていたのではないでしょうか。
 ここに意外な盲点があることに気付かされる出来事がありました。(つづく)

子宮がん検診で精密検査が必要と言われたら 1

 新型インフルエンザが若年者を中心に猛威をふるっていますが皆様は大丈夫でしょうか?
 さて、子宮頸がん予防ワクチンの発売も間近になり、最近では市町村の「無料クーポン」などと相まって当院でも子宮がん検診で来院される方が増えてきた感があります。 元々検診とは、症状の無い方に行いますので大半は「異常なし」となります。しかし、当然「精密検査が必要」となるケースも出てきます。 その場合は、数ヵ月後に再検査したり、原因といわれるハイリスク型HPV(ヒトパピローマウイルス)の有無を調べたり、コルポスコープ(膣拡大鏡)という顕微鏡でより詳しく観察しながら疑わしい部分を採取する組織診という検査を行います。
つまり、「要精査=がん」というわけではなく、検査結果によって次に進むステップが決まるのです。
(つづく)

2009年10月1日木曜日

季節性インフルエンザ接種始めました

 6月のここのブログでも危惧していたようにやはり新型インフルエンザが脅威になっています。今月19日より医療関係者のワクチン接種が始まるようですが、妊婦さんに接種が開始されるのは11月よりということです。よく、打って良いのですか?副作用は大丈夫ですが?と質問されることが多いのですが、どう答えていいのか困惑します。リスク(危険性)とベネフィット(利益)を天秤にかけるとベネフィットのほうがはるかに多いことを説明させてもらうのですが、質問される方の言下に「自分には影響がないのか」という気持ちが見え隠れするように感じるからです。そのため、利益の方が多いと思いますとお答えしても今ひとつすっきりしない様子です。そんなときは「少なくとも私は打ちます。右腕に打つか左腕に打つかで迷ってる程度です。」と言うと「じゃあ私も・・・(笑)」となります。罹って重症化してしまうほうがどう考えても怖いと思うんですけど・・・。
 今流行っているのは「新型」のみですが、今後季節性の流行も来るかもしれません。当院でもボチボチ季節性のワクチン接種を始めました。新型の影響で入荷ペースが遅いので予約してください。1回3150円です。

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