2010年2月25日木曜日

新しい美容化粧品

 最近コスメの話がご無沙汰でした。トレチノイン療法は近年では決定版なので、相変わらずイチ押しとさせていただいています。しかし、先日また新しいコスメの紹介がありましたので、ちょっとスタッフやその周辺の方で試してみようと思います。美白化粧品としてトレチノイン程の強力さは無いと思われますが、赤くなったりする期間が無いのでこれで満足という方も出るはずです。詳細はまた後日お伝えします。
 あと、自分たちで勝手に化粧品作って試しているものがあるんです。創傷治癒効果のある薬剤を入れた化粧水なんですけど、これは私自身も毎日使っています。肌が弱いのに髭剃りをしなくてはいけないのでよく肌荒れするのですが、これを使い始めてから快適です。他のスタッフも「肌の調子が良くなった。」と言っては何度も持ち帰っています。もう試用の域は超えている状態です。こちらは院内掲示してご希望の方にもお分けするようにしたいと思います。(たくさん作る予定はありませんので、ブログでの紹介は今回のみにさせてもらいます。)
 

2010年2月18日木曜日

避妊教育について 2

 『4月1日に妊娠が成立したら、いつ出産になるか?』という問題ですが、正解は12月25日のクリスマスです。エイプリルフールに子を宿すとクリスマスプレゼントは赤ちゃんと言うことです。「十月十日(とつきとうか)」なんて思っていると1月、2月位って思ってしまいますよね。(これは数え月の影響でしょうか?)そして、それがもし望まない妊娠であれば、最長でお盆までに結論を出さなければ中断は出来ません。
 こういうことは学校で教えちゃいけないんだそうです。産婦人科医が講演に呼ばれても、中学校ではここまで高校ではここまでって決まっていると苦笑されている先生もいました。現場の教師の方も大変だと思います。上からのお達しと現場とのギャップは相当あるでしょう。固いことばっかり言っていては生徒さんたちの頭には残りません。

2010年2月14日日曜日

避妊教育について 1

 最近また高校生の受診が増えています。生理不順などの一般的相談がほとんどです。その時に「学校で習ったかもしれないけれど…」と前置きした上で月経の仕組みを説明しています。「何か習ったのは覚えてるけど」と言いつつも「へー」と感心してくれます。あんまりちゃんと教えてもらっていないんですよね。大人になってもちゃんと理解している人は少ないです。
 月経を理解することは、妊娠を理解する一歩です。実はここ数年、人工妊娠中絶における10代比率は低下していますが、30代・40代が多いのです。結局は全年代で月経に対する理解が乏しいということです。先日の避妊教育の会合では、「やっぱり教育だね…」という話になっていました。でも教育現場に全責任があるわけではないです。学校教育のカリキュラムでは避妊について教えられる範囲が決まっており、しかもそれはとても実践的といえるものではありませんからね。
 面白い話をしてくださった婦人科の先生がいらっしゃいました。実践的な知識を持っているか試すため、こんな質問をするのだそうです。『4月1日に妊娠が成立したら(危険日に避妊に失敗したら)、赤ちゃんはいつ生まれると思う?』
 さあ、皆さんさっと答えられますか?
 

2010年2月11日木曜日

HPV検査に関するあれこれ

 新体制で始まった2010年も1月中はややバタバタした感じがありましたが、2月は落ち着いています。子宮がん検診の時にHPV(ヒトパピローマウイルス)検査を希望される人がますます増えてきて、受託業者も「結構、希望される人が多いのですね。」と驚いておられました。
 先日ある会合に参加した折、避妊教育で有名な地方の先生が「HPV検査なんて高いからしなくていい。1万円位するでしょう?ワクチン打って癌検診しとけばいいのよ。」と発言されていました。ある意味正論なのですが、前半部分に若干の違和感がありました。(しかもウチは¥4200円だし…)
 何種類ものハイリスクHPVを同時に持っている人は少なく、今回のワクチンはそのうちの主要な2種類に効果があります。片一方を持っていたとしても、もう一方のタイプにはワクチンによる予防効果が期待出来るということです。ですから、「検査すること」と「ワクチンを打つこと」は別物です。また20代前半の方はHPV検査で疑陽性の人が多く検診意義は低いと言われています。世界的にもそうですし当院でもこの年代には勧めていません。(注)していけないというわけではありません。必要性が低いということです。
 しかし、20代後半からの人にはどうでしょうか?そもそも、子宮がん検診で再検査が必要になった時に、ハイリスクHPVを持っているかどうかは大きな問題です。HPV(-)であれば当面心配は要りません。しかし、HPV(+)なら、この先前癌病変といわれるところに進む可能性が高くなります。白黒がつけやすい検査ということです。ですからHPV検査が「検診」の段階で必要かどうか議論が分かれても、「診断」には重要であるというのは議論を待ちません。
 でも、それならばコストさえ見合えば「検診」の時についでに調べて欲しいという方も出てくるはずです。(現に多いですし)。ワンステップで結論が出るからです。後は検査費用が「高い」と思うか「妥当」と思うかだけであり、いずれにせよ「しなくていい」は誤解を生むでしょう。まあ、今後指針が出てくるでしょうから、それまで当院としては「安心を買うか」「こまめに検診に来るか」を利用者に選んでもらう今のスタンスで行こうと考えています。
 客観的な費用対効果の議論よりも、「ちょっと調べてもらおうかな」「もっと安かったら調べてみたいなー。」って仰るその現場での主観的な声自体が既にガンへの関心を高めていることになっている。私はそこが一番重要であると考えています。

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