2013年10月31日木曜日

タスカルーサの思い出 2

バイト代と親に無心したわずかなお金を軍資金に、服なんか向こうで買えば土産がわりになるだろうと、本当にボストンバック1つで出発。

完全にナメてました。餞別代わりに先輩が贈ってくれた、「人間どうし、本当に困っていると必死で訴えれば、気持ちは伝わる!」という言葉を、到着直後から噛みしめまくりました。

とにかくトラブル続きで、必死で訴え続け、やっとの事で、大学のあるアラバマ州タスカルーサに着いた時には、猛烈なホームシックに陥ったものです。

その後も最初のルームメイトが白人の差別主義者でイヤな思いをさせられ、やたら親切にしてくれる奴は明らかにホモっぽく、もうこんな所来なければ良かった、と嘆いていたところに現れたのが、前述の二人でした。

アキちゃんは関西外大から語学研修で来ていた数人の日本人の一人、ゲンは商社から語学トレーニングで派遣された社会人でした。

ふとしたきっかけで話をするようになり、意気投合した私たちは、「英語漬けになりたいので、日本人同士でも英語で話そう。」というゲンの大人の意見を聞き入れ、片言の英語でコミュニケーションをとる不思議な仲になっていきました。(続く)

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