2012年6月8日金曜日

子宮頸がん予防ワクチンの近況

今年度も、公費での子宮頸がんワクチンの接種が可能になりましたが、ここ最近は接種希望者をほとんど見かけません。むしろ、公費以外の方が多いくらいです。最近予約が取りにくいとのお話もあったので、当院だけかと思っていたのですが、製薬会社の話では市全体で全く接種されていないとのことでした。

理由としては、接種予定の生徒さんは既に昨年度までに済ませているので、新規の方は実質、新中学1年しかいないということ。その1年生も夏頃から打ち始めるのではないかという事でした。

一方で、最近ホットになっているのが風疹ワクチンです。最近、近畿地方でも風疹が発生し、流行の兆しを見せています。風疹は妊娠初期に感染すると、先天性風疹症候群という、胎児に心奇形、白内障、難聴などを高頻度に起こす病態の原因となる事が知られています。今の30歳前後の方は、中学生時代のワクチン接種が廃止になった世代なので、未感染の方が多く、最近当院でも慌てて調べに来られる方が増えています。

風疹ワクチンと子宮頸がんワクチンとでは話が違う、と思うかもしれませんが、どちらも「あの時打っていれば…」と後悔のないようにと思います。ワクチンなんて打った時には、その有り難みは分からないものですし、打ったあともよく分からないと思います。でも、そんなものなのです。備えあれば憂いなし。罹ってから、「想定外」では遅いですから。

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