私自身も、彼の合理的な考え方には、なるほどなあと感心することが多い反面、
『人情より上に来るものなんて、なんかあんの?(吉川晃司語録より)』って感じで反発したくなる時もあります。
しかし、今回読んだ彼の著書「健康の結論」は完全に前者です。
人生100年時代の予防医学の大切さが実に合理的に著されています。
(文字も大きく、1,2時間で読める方も多いと思います。)
その中で、子宮頸がんワクチンの事についても1章割かれていて、
クリアカットに説明してくれています。
私たちが啓蒙するより、よほど要点も絞られていて明解です。
(1冊院内に置いておこうと思います。)
やはり予防できるものはしておいた方が良いでしょうと思わせてくれます。
国内ではほぼ接種が止まってしまっていた頸がんワクチンですが、
当院では、毎月何人かの中・高校生が接種しに来るようになりました。
(医療関係者の親族、お知り合いの方が多いように思います。)
残念なのは、公費で接種できるのは高1の終わりまでという事ですね。
注射は初回・2ヶ月・6ヶ月と計3回うたなければいけないので、
9月までに初回接種しないと3月末までに3回目が終了しません。
(3回目を5ヶ月目で接種しても効果が変わらないという情報もありますので、
せめて10月までなら公費内で完了出来ると思います。)
接種する人が少ないのですから、せめて高3まで公費対象年齢あげて欲しいですよね。
あと副反応についてですが、重篤なものはほぼ無いと言って良さそうです。
ワクチンが原因と思われる副作用で、
重篤だが改善するものは2000例に1例、改善しないものは20000例に1例です。
(1学年200人の学校で治ったけど重篤だった生徒は10学年に1人、
治らないほど重篤だったのは100学年に1人という計算です。)
メディアで取り上げられていた副反応の多くは、
POTS(体位性頻脈症候群)という自律神経障害であり、
ワクチン接種特有のものでは無いことがWHOから発表されています。
それでもやっぱり…という方。
ズバリ、そういう方は接種しなくて良いと思います。(ここはホリエモン流で)
親御さんの過剰な心配がPOTSを引き起こし、治療困難にすることも多いそうなので、
そういう方には治療用ワクチンなどの医療の更なる発展を待ってもらうしかないですね。
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