2011年12月3日土曜日

来年から木曜日が完全予約制になります

早いもので今年もあと1か月を切ってしまいました。クリニックも多忙な毎日を送っております。

さて、皆様にお伝えしなければならないことがあるのですが、来年1月より木曜日を完全予約制とさせていただきたく思います。

元々、午前診だけだったのですが、今後は人工授精や特殊検査・処置のみ対応させていただく事といたしました。

家庭の事情で妻が毎週木曜の外来に出るのが困難となり、私は木曜は伊丹のクリニックでの週1回の診察日となっていますので、時間調整が難しくなってきたのです。

私も自院のみに専念しようかとも考えたのですが、これから20年以上のスパンでクリニックを続けることを考えた場合、あと数年は他院のノウハウを間近で体験して、自身の腕・知識が錆びないようにすることのほうが得策ではないかとの考えに至りました。

自分の診療スタイルを常に他のドクターにさらすことになるわけですから、「なんで、あんな処方や検査してるの?」と尋ねられた時に明確な答えを持ち合わせてなければいけません。同業者に説明できなければ、到底患者さんに説明はできませんから・・・。

診療日を減らすというのは開業医にとって勇気の要ることですが、より良い医療を行い還元していくつもりです。

皆様にはご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解のほどお願いいたします。

2011年11月15日火曜日

ヤーズ処方数が3倍に!!

10月から超低用量ピル(OC)「ヤーズ」の長期処方が可能になり、一度に最大3か月分位の処方が可能になりました。それまで1か月ごとにお薬を取りに来てもらっていたユーザーが先月から一気に長期処方に変わったため、処方数が新規も含めて、前月の3倍以上になっていました。
 ちょっとうれしいのは宝塚など、芦屋からは少し遠方から来てくれていた患者さんの負担が減ったことでしょうか?「保険薬なので日本全国どこで処方してもらっても、同じもの・同じ料金ですよ・・・」とお話ししても、「他のところに行くのが不安で・・・」と毎月取りに来てくれていた方などはかなり喜んでおられました。
 評判のほうもかなり良く、服用2か月目位からが一番効果を感じるという方が多いです。PMS(月経前症候群)で悩んでおられた患者さんは「これもうちょっと早く飲んでたら離婚せえへんかったかも(笑)」とおっしゃってました。月経前のイライラもかなり改善するようです。
 当院では「3か月は頑張って服用してみて」とお願いしています。初期のマイナートラブルはあっても、2、3か月以内にはおさまりますので、あとは効果のみが前面に出てくるからです。生理痛・PMS・ニキビで悩んでいる方はお試しになったらいかがでしょうか?避妊効果もありますよ。

2011年10月25日火曜日

この声が聞きたくて

 先日講演を行った宝塚西高校から、講演に対する生徒さんのアンケート結果の集計・感想が送られてきました。ほぼ全員の感想をまとめてくださっていて大変感動いたしました。本当にやって良かった・・・。
 男「今まで聴いた講演の中で一番わかりやすくまとめ方もよかったと思った。性についてよくわかったのでよかったです。」
 女「面白くてわかりやすかったです。自分の体のことが、前よりも理解できたのでよかったと思います。」
 男「普段あまり教えてもらえない性について、1時間詳しく教えていただきとてもよくわかりました。今回の講演をきき、自分の知識の少なさ、子供のような考えでしかなかったことに気づかされました。」
 女「とても具体的でわかりやすかったです。先生は、私たち目線で話してくれるので、面白く、話に入っていきやすかったです。」
 男「よくわかってよかったです。先生面白い。」
・・・・
 書ききれないほどの感想ありがとう。こちらもやる気出たよ!! しばらく院内に掲示させてもらいますね。

2011年10月5日水曜日

芦屋市の県立国際高校にいってきました

 今日は芦屋市の県立国際高校でPTAの方を対象に講演をしてきました。今年になってぐっと増えてきた講演依頼も、本年最後となりそうです。
 今回はPTAの方から「受験期の月経移動などを中心にお話してほしい」というご依頼でしたが、さすがにそれだけでは10分位で終わってしまいますので、「PTAがこっそり知りたい保健の授業」というサブタイトルをつけて、月経のメカニズムやOC(低用量ピル)について講演させていただきました。
 和気あいあいとした雰囲気で、質問も活発にしていただいたので、大変有意義な会になったと思います。私自身にとってもお膝元の芦屋での講演でしたので、当院の理念を伝える場を頂けて感謝しています。
 またいつでもご相談ください。お母さま方のことでもOKですよ!!

2011年10月1日土曜日

宝塚西高校へまた行ってきました。

 今年の冬に「思春期の性」をテーマに講演させていただいた宝塚西高校で、再び今年の高校1年生を対象に講演の機会をいただきました。
 いつもお世話になっている養護の先生からは「今年の1年生は女の子のほうが元気いいですよ!」と聞いていましたので、どんな感じかなと思っていましたが、皆さん熱心に聞いてくれている様子が伝わってきました。確かに男の子は目が合うとちょっと照れた感じ、女の子は堂々としている感じでしたね。でも笑いのポイントでニヤッとしながら、下を向いている男子生徒諸君の姿が良い感じでした。
 記憶の片隅にでも、この日のことを覚えていてくれたら嬉しいです。生徒の皆さん未来を見据えて行動していきましょうね。

2011年9月20日火曜日

オーダーメイド・ピルという考え方

  最近ブログの更新が遅くなっており申し訳ありません。クリニックも平穏な日々が続いており、連日多くの患者さんにも来ていただいているのですが、トピックが少ないのです。集患に力を注いでいた時とは違い、今は極力宣伝活動のようなものは控えていますので、新規の患者さんは口コミでいらっしゃる方が多く、それだけに当院のことも事前にご存知のようです。「(どんな医師か)話は伺っているので、よろしくお願いします…」という感じの方が増えているような気がします。ある意味医師冥利に尽きるのですが、そこにあぐらをかいている訳にはいきません。
 この界隈における当院の特色といえば、やはり低用量ピル(OC)の処方量ということになります。ネット上で探せば、当院より安価でOCを提供しているところはいくつかあるとは思いますが、当院にOCユーザーが多いのは患者さんの症状・ニーズに合わせてOCの種類を調節しているからだと思います。
 マイナートラブル(服用途中の出血など)が多い方には、違うタイプのOCに一時変更してもらったり、試行錯誤しながらその方に合った物を探していきます。まさにOCの「オーダーメイド」といえるでしょう。結果、薬の種類は変わっていってもOCから離れる方は少なくなってきています。副院長やスタッフもOCユーザーであり、共感と安心を得られやすいというのも強みです。ピタッとくるタイプの物を服用したら、本当に快適に過ごせますから、以前OCで不快な思いをしたという方も再チャレンジしてみてください。

2011年9月6日火曜日

新しい子宮頸ガン予防ワクチン

 既に発売されている「サーバリックス」という子宮頸ガン予防ワクチンに加えて、「ガーダシル」というワクチンも発売となりました。9月15日よりこちらも公費接種の対象となります。
 子宮頸ガン予防の観点からはどちらも大差はありませんが、「ガーダシル」は『尖圭コンジローマ』というイボができる性病の予防効果もあるというオマケ付きです。どちらが良いのかと聞かれると非常に困るのですが、「サーバリックス」はワクチンの持続効果が高いのを売りにしており、「ガーダシル」はオマケを売りにしています。世界的なシェアは「ガーダシル」の方が高いのですが、日本では「サーバリックス」が先行発売されたためかなりリードしている状態です。
 「どちらでもいいから打っといて!」が一般的な結論ですが、海外で両方販売されているところでは何か使い分け方があるのか情報収集中ですので、またお知らせいたします。ちなみに当院では値段はどちらも同じです。希望の方は電話にてご予約してください。本当にどちらでも大差はないはずですから、「先生はどちらがいいと思いますか?」等の質問は無しですよ。

2011年8月18日木曜日

同窓会がありました

 先日、高校(中高一貫なんですけど)の同窓会がありました。20数年ぶりに出会った友は皆若干の外観の変化はあるもの、基本は全く変わっておらず、非常に楽しいときを過ごさせてもらいました。
 同級生のほとんどが医師という特殊な学年だったのですが、同窓会を取り仕切ってくれたのはビジネス界で颯爽と活躍するエグゼクティブ達でした。医者の世界はよく知っているので今更といった感もあるのですが、事業を立ち上げた友や、譲り受けた事業の更なる発展を狙っている友の話しを聞いていると非常に刺激になります。私の器では小さなクリニックの運営くらいが性にあっていると思いますが、たくさんの従業員の雇用を守りながら、これからのビジネスモデルを語ってくれる姿に、「こんなすごい奴らを友に持てて良かったなあ」としみじみ感じました。まあ、その話を聞いている横から「阿部ぇ~」とか言いながら絡んでくる旧友ももちろん愛しているのですが(笑)。
 学校などで講演する機会が増えてきて、自分の高校時代の事を思い出すことが多かったので、本当に良いタイミングでした。生徒さん達にも、君らの友情は20年後も変わらんぞと教えてあげたいですね。

2011年7月29日金曜日

伊丹西高校へ行って来ました

 7月15日に伊丹西高校へ講演会に行って来ました。威厳がありつつも気さくな校長先生との談笑の後、いざ生徒さんの待つ体育館へ…。千人の生徒がひしめく夏の体育館、養護教諭の先生方が気を遣ってくださり、私のみ冷風機の恩恵にあずからせてもらいました。
 肝心の中身の方はというと、いまいち反応薄いかな?という感じでしたが、前の方の子たちの熱心に聞いてくれている様子を見て(千人ともなると遠くの様子はわかりません)、少しは気持ちが伝わったかと思います。先生方からは「いつもザワザワする生徒たちが、今日はおとなしく聞いていました。」と言っていただけたので、反応が薄いわけではなく、話題が話題だけに耳だけは傾けていたのだと知り一安心でした。彼らが社会に出るときに、少しでもあの日の話のことを覚えてくれていたらうれしいです。
 また9月にも宝塚から講演のお話をいただいており、本当にありがたいことです。本業の方も連日かなり忙しくなっており、肉体的にはハードですが、これもありがたいことだと思っています。

2011年7月11日月曜日

クリニックの方向性が確信できました 3

 男女間に優劣はありませんが、生物学的な性差はあります。月経、妊娠は女性だけに起こります。(当たり前ですが…)しかし、それによって社会的・経済的にハンディを負わねばならないというのはおかしな話です。スカンジナビア諸国などはこのあたりがすごく進んでいますが、日本がいきなり夫婦合算で1年間育休をとれるような国になるとは思えません。しかし、そちらの方向に進むことは、まず間違いないのではないでしょうか?
 現在、日本では現職閣僚に女性が一人もいません。既に女性首相が誕生している国々があるというのに…。まあ、このままということはありえないでしょう。女性の社会進出は確実に進んでいます。その時に、女性は月経時期や妊娠時期を自分でチョイスする必要が出てくるはずです。OC(低用量ピル)の服用が不可欠になるでしょう。
 当院は、男女が社会的に「中性化」していくという近未来にベット(賭け)しています。ですから、これからももっとOC服用を女性の健康面から社会面から勧めていきます。時流に乗ったクリニックが今後も支持されないはずはないと自信がもてるようにもなってきました。
 あくまでもチョイスですので押し付けはしませんが、今服用中の貴方や、これから服用しようと考えている貴方が、少しずつ時代を動かしていることを気づいておられるでしょうか?生理にまつわる悩みを我慢しない、望まない妊娠で泣かない、すべて女性が自分自身で選ぶことです。講演会でも、「丸腰ではなく、これからはOCを装備して社会に出てもらいたい。それが流れだ。」と伝えていきたいと思っています。
 さあ、私の世代ではどのような社会になるところまで見せてもらえるでしょうか?当てが外れたらクリニックつぶれていますね(笑)。

2011年7月10日日曜日

クリニックの方向性が確信できました 2

 以前読んだ本の中で、社会にも性別のようなものがあり、太古は女性の時代(自然崇拝、卑弥呼の頃でしょうか)で、それが男性の時代(科学的、戦争、家長制度など)となり、今後は中性化していくという感じの記述がありました。(うろ覚えですみません)
 確かに、そういう目で見れば、フェミニズム運動から男女雇用機会均等、いやもっと身近なところではテレビをつければおネエマンを見ない日はないですし、草食系男子なんていう言葉もあります。なでしこJAPANはそのネーミングとは裏腹に全国民を熱くさせます。遅かれ早かれ、中性化していくというのは間違いないのではないのでしょうか?
 私自身も夫婦で同じ職業ですし、あまり家長を意識したこともありません。子育ても普通にやっています。自分の中では「男らしく」「女らしく」と教育された影響はまだ少なからず残っていますが、その言葉を子供に伝えたことはありません。(意図的ではなく、そういうことが気にならないからです。)子供たちの学校では名簿に男女順はありませんし、全員「さん」付けで呼び合います。次世代では「性差はあっても権利の差はない」と無意識のうちにインプットされているのです。「中性化社会」への波にあらがっても、飲み込まれていくのは明らかな気がします。そして、これは世界的な流れです。(つづく)

2011年7月4日月曜日

クリニックの方向性が確信できました 1

 少しブログのほうをさぼってしまいました。今月の15日に伊丹の高校で講演会をさせてもらう予定なのですが、前回の宝塚西高校やダンスオブハーツさんでさせてもらった講演の焼き直しで行こうかなと考えておりました。
 しかし、最近色々と考えるところがあり、自分は何のためにこういう活動を引き受けているのかと自問自答している日々でした。使うスライドや話す内容は同じでも、未来の子供たちのためにという耳触りの良いことを言ってみても、何となく釈然としない感じがしてきたのです。それは、こういう世の中になってほしい、こうしていきたいという自分自身の軸足がしっかりしていないように感じてきたからです。
 先日、思春期教育に携わる方々の講演を聴きに行ったのですが、「今の学校はこんな感じです」「先日もこのような症例がありました」「こんなメールがたくさん届きます」という報告が多く、聞いている側も「ずいぶんと昔とは変わってきましたね」的な感想に終始していました。もちろん、その報告を通じて感じ入るところは多々あったのですが、さて皆さんはどのような世の中になって欲しいのでしょうか?現状を危惧する発言はあっても、何が問題で、どのような方向が望ましいのかという道筋は見えてきませんでした。
 私自身も、宝塚西高校での講演では、若年性行の危険性を話してはみましたが、「相手の気持ちを考えましょう」みたいな話も入れた少し教科書的な感じだったかな?と反省しています。次のダンスオブハーツでの講演は焦点を月経コントロール(彼女たちには必要不可欠)にあてるだけでよかったのでかなりすっきりした感じになりました。
 やはり、「こういう方向でどうだ!」という講演のほうがやる価値があると思います。どうせ彼・彼女らは自分で判断し行動するのですから、「判断材料を与えるから、あとは自分で考えろ」くらいの気構えで臨もうと考えたのです。(つづく)

2011年6月11日土曜日

子宮頚がんワクチンの一部再開

 6月10日より子宮頚がん予防ワクチンの公費接種が一部再開となりました。当面は高校2年生が対象です。
 今年の3月までに接種できなかった高校1年生に対して、高校2年生になった9月30日までに1回目を接種すれば、3回目まで無料となるという制度です。まだワクチンの供給が十分ではないので、他の対象者の接種再開は後日ということになります。
 当院でもホームページ上に予約再開の旨を告知しましたが、今のところ反応は鈍いです。また夏休みぐらいにかけて問い合わせが増えるかもしれませんので、希望者はお早めに接種されることをお勧めします。

2011年6月2日木曜日

「ダンスオブハーツ」さんで講演してきました

 5月31日に芦屋のミュージカル養成スクール「ダンスオブハーツ」さんへ講演に行ってきました。未来のミュージカルスターたちの前で、OC(低用量ピル)や月経移動のことなどを中心にお話させていただきました。
 みなさん普段は、本当に普通のお嬢さんといった感じで、舞台で見せる強烈なオーラを封印して熱心に聴いていただきました。その明るく・礼儀正しい姿勢に心を打たれました。常々、彼女達の情熱が伝わるステージを拝見してはリスペクトしておったのですが、少しでもその思いが伝わる講演となりましたでしょうか?
 今後も当院でお役に立てることがあれば協力させていただきたいと思います。「いつの日か必ずプロの舞台の上から、私を見下ろしてください(見下すではありませんよ)」と最後に伝えておきました。
 P.S. 週末に大阪四季劇場で「アイーダ」を観てきます。未来の彼女たちの姿に思いを馳せながら…

2011年5月22日日曜日

講演依頼ラッシュ

 少しブログをご無沙汰にしてしまって申し訳ありませんでした。今月末に愚息の通うミュージカル養成スクールからの依頼で講演が決まりその準備にいそしんでおりました。
 私達夫婦は「避妊教育ネットワーク」というグループに所属させてもらっていて、日本各地で思春期教育に力を入れておられる先生方から避妊教育に関する資料などは分けてもらえるのですが、やはり自分自身で作ったオリジナルのスライドのほうが説明しやすいですし、意外と自分から見ると雑に作られている資料(失礼!!)もあり(内容ではなく、スライドのレイアウトの問題ですよ)焼き直しに手間がかかります。もちろん私自身の主観もそこに入りますから、尚更時間がかかります。
ここに先日ある高校からメールがあり、先日、宝塚西高校で行った講演のことをお聞きになり、「ぜひウチでも講演を」との依頼をいただきました。今度は全校生徒約1000人が対象!!夏の暑い体育館で絶対一部の生徒しか聞いてくれないことは想像に難くないですが、このような機会があっても良いかなとお引き受けすることにしました。
 クリニックもおかげさまで皆様にご愛顧いただき、4年前の開業時にはイメージできなかったような日々を送っております。

2011年5月5日木曜日

おかげさまで4周年

 この連休明けで当院は開院4周年となります。今まではがむしゃらにやってきた感がありますが、ここ最近はクリニックとしても(私自身も)安定してきたような気がしています。経営的な面をさほど気にせずに、医療だけに専念できる環境が整いつつあります。
 ところで皆さんは占いとかは信じるほうでしょうか?私は一時期「細木カズオ」を名乗るほど、六星占術や四柱推命に凝っていた頃がありまして、今でも進むべきか止まるべきか悩んだ時の参考にしています。(結局は自分の都合の良いように解釈しているのですが…)それによると今年から3年間「大殺界(空亡)」に入ります。この時期は何か災いが降ってくるというわけではなく、「新しく事を起こすより今までのことをリセットしましょう」という時期ですので、医療に専念できる環境に身を置けている現状はまずまず満足しています。
 しかも、妻は今年から殺界明けで、私たちは夫婦そろって運気が落ちている時期が無い組み合わせです。この3年間は日常生活では細君の言う事をよく聞いて(今までも聞いていましたが…)、仕事面では知識の磨き上げに努めていこうと思います。
 5年目に入る当院をどうぞよろしくお願いいたします。

2011年4月18日月曜日

何を信じてよいのやら

 今朝の日経新聞の一面に『復興財源「増税容認」7割』との記事が載っていました。そんなもの誰も容認してないぞ!と息巻いて内容を読むと、震災復興財源を①増税で賄う②国債増発で賄う③増税と国債の両方が必要、の中から選んでもらって①+③で69%でしたとのこと。なんじゃこの狭い選択肢は?と突っ込みどころ満載の設問です。世論誘導というものでしょう。
 そういえば、「ウィ○ンズ・パーク」や「○フー知恵袋」といった口コミサイトにプロのライターが書いた貴方のクリニックの口コミ情報を定期的にのせて集患に役立てませんか?といった勧誘が来ました。「ウッ、あれも半分ヤラセか!?」と少し驚いたのですが、もう何が真実なんだかよくわからなくなってきました。結構、閲覧件数なんか参考にしてたんですよ。
 結論ありきの世論調査や口コミという名を借りた広告商法…自分自身のスタンスをしっかり持つことと実際に自分で見聞きすることの大切さを痛感しました。「そんなのしなくても本当の口コミで患者さんに来てもらってるんで…」と言っておきました。ちょっと格好良かったかも?

2011年4月10日日曜日

いつもの感じで

 4月に入り月初めはクリニックも何となく静かな感じでしたが、週末頃よりいつものにぎやかな感じが出てきました。今年は芦屋川の桜祭りも中止となってしまい残念でしたが、お天気の日に花見をしているグループもいたりで、街もほのぼのムードです。(河川岸でのバーベキューが禁止になってくれたおかげで、例年よりいい雰囲気のような気もします。)
 私も連日の地震・原発報道の影響か、将来のことに悲観的な気分で満たされておったのですが、こんな事じゃいかんと、先週、尼崎で劇団四季ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」を観てきました。去年も京都でロングランしていた時に観劇しましたので2回目となります。“ザッツ・エンターテイメント”といった舞台でひととき別世界に連れて行ってもらいました。何度見ても楽しい舞台です。
 こんなときでも役者は舞台に上がってナンボですし、私も自分のやれることを精一杯やるだけです。…と、朝の4時から3件続いたお産を終えてこのブログを書いています。(さすがにちょっとへばり気味(涙))やっぱりボチボチ行くのが性に合っているのかもしれません。

2011年3月31日木曜日

診療にも震災の影響

 震災の影響は医療現場にも少なからず及んでいます。東北地方には製薬会社の工場も意外に多かったようで、生産ラインが止まってしまった薬も結構の数になっています。今しばらくは現状でしのいでいく他ありません。
 東京の石原都知事が今回の災害に対して「天罰だ」と発言したことが話題に出ていました。最初聞いた時は何とトンデモナイ発言かとあきれ返っておりましたが、この大震災の後から日本社会全体がやさしくなったような気がします。天罰とは言いませんが、アングロサクソン型の格差社会になり、「勝ち組」「負け組」などという言葉が平気で語られ、それを良しとしていた社会にくさびが打ち込まれたのは事実だと思います。
 家族や気の置けない仲間と過ごすひとときに勝るものなど結局はないのかもしれません。謙虚に助け合って生きていくほうが、国民性にも合っていると思います。そしてもう一度立ち上がっていきましょう。ここは島国ではなく、周囲に大海原が広がった大きな国です。

2011年3月17日木曜日

こんな時こそ

 地震・津波・原発と日本中が不安の中で過ごしています。私もなんとなく落ち着かない日々が続いています。そんな中で、当院に定期的に通っておられる患者さんの何かホッとする話がありました。
 その方はもうすぐお誕生日で、今年83歳になります。先日も「夕飯の支度をしていたら予約時間に遅れてしまって!…」と息を切らせて来院されました。「そんなに慌てなくても、いつでも診ますから」といつもどおりに診察させてもらいました。そのあと少しお話をしてると、幼少のころ広島で原爆にあって、たまたま防空壕の中に入っていて大事は免れたことを教えてくださいました。「近くに病院があってそこに運ばれてきた人達のことは今も鮮明に覚えています。」などと色々聞かせていただきました。当然、その後阪神大震災も経験されています。
 かわいい(失礼!)おばあさまといった感じの方なので、そんな事があったなど全く存じませんでした。でもその方、今は当院のトレチノイン療法で美白もされてるんです。「奥様先生みたいになりたくてぇ…フフフ」といつも言ってくださいます。人間って逞しんだなぁと改めて実感し、何か力をもらえたような気がしました。
 現在は国民全員がつらい時ですし、今後数年は経済的にも厳しくなるかもしれません。でも下を向いていては何も始まらないと思います。今の私に出来るのは仕事に真摯に取り組むことだけですが、皆でまた立ちあがっていきましょう。

2011年3月6日日曜日

子宮頸がんワクチンの供給不足

 子宮頸がんワクチン(サーバリックス)の供給不足が起こり、当院でも予約の一時停止を余儀なくされました。当ブログでも懸念していた通りの結果です。3月に入り全国的に需要が殺到したようですが、メーカーの需要予想は夏休みに入る7,8月をピークに、また接種率も40%位と見込んでいたということです。
 高校1年生は3月までに接種すると全額無料になりますので、当然接種は増えるでしょうし、すでに公費化していた自治体では接種率70%でしたから40%という見込みは甘いとしか言いようがありません。高校1年生に対して接種期間の緩和措置を国に依頼中とのことですがその返答は1週間後ということです。
 うてないとわかるとうちたくなるというのが心情なようで、土曜日も当院には問い合わせの電話が殺到しました。先月に接種した方の2回目接種が優先されるようで、その分の確保は大丈夫なようですが、新規の受け付けは停止中です。(これは全医療機関共通です。)
 新型インフルエンザの時のように「今シーズンうたなければ」というものでもありませんので、慌てる必要はありません。メーカー側も需要があることが分かったのですから、自費接種の方が気軽に打てるように仕入れコストを下げれば良いのです。ちなみにこの子宮頸がんワクチンは仕入れ値が非常に高く、医療機関の利潤は微々たるものです。日本全国で公費接種となれば、莫大な利益がメーカーに入るはずです。良い薬だと思いますが、強欲はほどほどにしてもらいたいところです。

2011年3月3日木曜日

3月に入って

 ここ2,3年は子宮がん検診の無料クーポンが配られるようになったため、期限の2月末は大変な混雑になります。当院も例に漏れずといったところですが、今年は3月に入ってもなお忙しくさせてもらっています。子宮頚がん予防ワクチン(サーバリックス)の高校一年生の期限も迫っているからかもしれません。
 がん検診の無料クーポンが配られるようになって、普段検診を受けていない方が婦人科受診をされることは大変良いことだとは思うのですが、男性経験のない方が子宮頚がん検診を希望されるケースが散見されます。中には母親に行けと言われたので、とおっしゃる方もいます。器具の挿入もできませんし、理論上子宮頚がんになりませんので…。そこで、他の婦人科での悩みがないかということやサーバリックスのお話をしてお引き取りいただきます。親子とも子宮がん検診のことを理解していなかったという事です。
 この無料クーポンは麻生政権の末期に始まった制度ですが、その前段階からの教育がなければただの人気取りのためだったといわれても仕方がないと思います。私自身も、今後また中学・高校などでお話をさせてもらうときはその辺りから説明していこうと思います。
(3月6日追記:3月3日も当直中で、本稿を書いた後で1人目も私が立ち会わせていただいた方の出産がありました。当ブログも覗いていただいているということでしたので、この場を借りまして改めてお喜び申し上げます。Nさん美人姉妹誕生ですね。おめでとうございました。)

2011年2月25日金曜日

新しい緊急避妊薬の承認

 子宮頸がん検診の無料クーポンの期限が2月末に迫っており、駆け込み受診の方が多くなっています。ふだんでも1000円なのですが、やっぱり無料は魅力ですね。しかし、これを機に少しでも検診率が上がればと思います。
 さて、皆さんは緊急避妊というのをご存知でしょうか?妊娠を望んでいない方が避妊に失敗した場合、72時間以内にホルモン剤を服用してもらい妊娠を防ぐ方法です。従来はヤッペ法という、中等量ホルモン剤を服用する方法なのですが、ムカつきや嘔吐が起こることがあり、少ししんどい方法でした。当院では吐き気止めと一緒に服用してもらい副作用を軽減してもらっています。
 そこで今回副作用を抑えた『ノルレボ』という専用薬が承認となりまして、5月ごろより発売となるようです。どのくらいの値段・ニーズがあるかはまだ不明ですが、女性側にかかる負担が少しでも軽減されれば良いことだと思います。

2011年2月13日日曜日

舞台にかける情熱

 うちの愚息が家の近所でダンスを習っておりまして、先日そのダンススクールの公演会に行ってまいりました。プロの方、それを目指す皆による活気のある盛大な舞台でした。
 家でもヒラヒラと踊っている子供に「そんなに好きやったら習いに行く?」と家から2,3分のダンススクールに連れて行ったのがちょうど1年前。そこが関西で唯一の劇団四季公認のスクールだと聞き、びっくりでした。
 我が子はまだお遊戯の域を出ていませんが、彼を通して舞台の世界に身も心も捧げている若者の姿を見せてもらっているのが大変な喜びです。彼らの真摯な姿勢を見ていると自分の身も引き締まる思いがします。
 今回の公演では、当院としても僅かばかりの協賛をさせていただきましたが、今後も自分たちの可能な限り応援していこうと考えています。

2011年2月1日火曜日

宝塚西高校へ行ってきました。

 夏頃にお話をいただいていた講演依頼が延び延びになっていたのですが、本日無事終了いたしました。寒い中最後まで聞いてくれた生徒さん・関係者の方に感謝感謝です。
 昔はこういう場ではかなり緊張していたと思うのですが、段々厚かましくなってきたのか、ここ最近講演の場で緊張するということがなくなってしまいました。「最近の子はおとなしくて、反応があまりないんです・・・。」とお聞きしてたのですが、確かにみんな大人しいなという印象でした。まあ『思春期の性を考える』というタイトルの講演ですから、ヤンヤヤンヤの喝采というのもおかしいのですが。
 最後に当院のメールアドレスを告げて、何か困ったことがあったらいつでも連絡するように伝えて公演を終了しました。本当に何でも困ったことがあったらメールしてください。2,3日中にはお返事しますからね。何か今日は肩の荷が下りた感じです。

2011年1月16日日曜日

当直室にて

 当直中です。分娩も無事終わり今は病棟も落ち着いています。この病院で勤務するようになってからは、月6回の当直を任されています。開業が軌道に乗った今でもお手伝いさせてもらっているのは、年齢的に自身の腕が鈍らないためと、産科医減少の現場から目を背けられない心情からです。
 月6回の当直ですと年間72回、5年間のうちほぼ1年をこの当直室で過ごしていることになります。「産科医(医師)の待遇を改善してこそ良質な医療が提供できる」という発想から発足したクリニックですので、食事も豪華ですし、部屋にはTV・DVD・PCなどもすべて完備されています。家では一人になる時間が意外と少ないですから、事務仕事などもよくはかどります。(軟禁状態ですのでそれなりにストレスはありますが…)
 窓無し、シャワー無し、食事無しのところも多かったですし、月8回以上は当直していた生活は、ちょっと思い出したくないですね。なぜ当時はこのような発想がなかったんでしょうか?ドラマでも仮眠室からたたき起こされる医師の姿が今もよく描かれますが…、あれは週1回位で限度ですよね。
 

2011年1月7日金曜日

子宮頸がんワクチンの無料接種

 皆様明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。年初の外来は思ったほどの混雑はなく、たくさんの方が来院してくださった割にはスムーズに流れていたように思います。
 さて、芦屋市でも始まった子宮頸がんワクチンの無料接種ですが、市の広報にも載っていなかったためか意外に反応はありませんでした。今の高校1年生は3月末までに接種しなければ公費助成が受けられませんので今後広報が無いようであれば、近隣の学校にはお伝えしようかなと思います。
 ただクリニックのキャパシティー・不測の緊急対応を考慮すると、時間限定で1日10人位までを目処にしていくのが現実的かなと考えています。

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自己紹介

芦屋市, 兵庫県
阪神芦屋駅北へ徒歩2分。JR芦屋・阪急芦屋川からも徒歩8分の便利なクリニックです。